設備点検を例にFileMaker Go 18 とNFCタグの連携を解説します。NFCタグにiPhoneをかざすと、FileMaker Go 18 が起動して指定したレコードを表示します。
NFCタグとは
NFCタグが貼ってあるところへスマホをかざすとサイトが開いたり、メールや電話を起動することが出来ます。イメージ的にはQRコードに近いかと思います。
シールになるくらい薄い
データを読み書き出来る(読み出しのみの場合もある)
スマホでも読める
シールになるくらい薄いので、例えばポスターに付けておいてURLを簡単に開けるようにしておくということが出来ます。
今回使用したNFCタグはこちらです。
サンワサプライ NFCタグ(10枚入り) 白 MM-NFCT http://amazon.jp/dp/B00GXSGL5G NTAG 213 144バイト記録可能
写真の「はやかけん」は大きさのを解りやすくするために置いてあります。クレジットカードと同じサイズです。特にこの記事には関係ありません。
NFCタグへの書き込みに使用したアプリはこちら
NFC Tools https://apps.apple.com/jp/app/nfc-tools/id1252962749
これらを用意すると、NFCタグにデータを書き込んだり読んだりすることが出来ます。 ただ、NFCタグを読むのにNFC Toolsを起動して読むのは現実的では有りません。かといってFileMaker Go 18 でNFCを読むことは出来ません。 しかし、iPhoneXS以降だとバックグラウンドでのNFCの読み込みが出来ます。特にアプリを起動しなくてもNFCを読み取って、通知部分ににゅっと出てきます。
いきなりFileMaker Go 18 が起動するのではなく、上部の通知をタップする必要はあります。
NFCタグとFileMaker Go 18 の連動
ここからはNFCタグとFileMaker Go 18 を連動させる具体的な方法を解説します。 URLをクリックしたらFileMaker Pro や FileMaker Go が起動するテクニックを使います。 下記の様なURLを実行すると、FileMaker Go 18 が起動します。
fmp18://$/NFC_CHECK.fmp12?script=NFCFind¶m=RX-78-2
FileMaker Go 18 を使って、[NFC_CHECK.fmp12]ファイルの[NFCFind]スクリプトに引数[RX-78-2]を渡して実行するという意味です。詳細は下記のFileMaker Pro のヘルプを参照してください。 https://fmhelp.filemaker.com/help/18/fmp/ja/index.html#page/FMP_Help/opening-files-url.html
FileMaker Go 18 とNFCタグの組み合わせの使い所
ユーザ側で書き換えが可能という点を前提として考える必要がある。ロックも出来るようですが、あまり強固では無いようです。
(参考)企業における NFC の安全な使用方法(トレンドマイクロセキュリティブログ) https://blog.trendmicro.co.jp/archives/6300
会員カード/ポイントカード
今回使用したNFCタグに限って言えば、書き換え可能なのでなりすましやコピーを防止する対策が必要。会員IDを暗号化しておく等の工夫が必要。 書き換えをロックしたNFCタグを使うぐらいなら、利便性とコストを考えるとQRコードぐらいの方が良いような気がします。来店ポイントにも良さそうですが、NFCタグをコピーされると不正出来ますよね。
設備点検
各点検箇所にNFCタグを貼っておいて、その点検場所毎の点検項目を指定しておけば紙から探す手間も間違い省けますし、いちいちカメラを起動してQRコードをスキャンするよりは楽です。第三者が立ち入らない場合は悪意あるユーザが書き換える心配は少ない。 不特定多数が出入りするような場所なら、管理シール等の裏にNFCタグを貼って、解らないようにした方が良いでしょう。
ざっくりシステムの解説です。1テーブルのシンプルなシステムです。NFCタグをスキャンすると該当のレコードを検索して表示するだけです。
下記がデモ動画となります。
動画を見てもらうと解るのですが、かざすだけでNFCタグを検知して画面上部の通知部分をタップをする必要はあります。少し面倒ですが、タップもなしに実行されてしまったら、それはそれでセキュリティ上問題がありそうですので、しょうがないかと思います。
まとめ
今回はNFCタグとFileMaker Go 18 の連動させました。 以前に動画でアップした、ショートカットアプリを使った連動よりは実用的かと思います。 有効な業務が設備点検しか思いつかなかったのですが、「もしこういう使い方がしたいので相談に乗って欲しい」という場合にはお気軽にお問い合わせください。
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